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インプラントのメンテナンス

術後の管理

手術直後の管理はその方のリスクによって異なります。たとえば糖尿病の方などは感染しやすいので翌日来院していただいて炎症や出血がないかを確認し、しばらくはあまり間をあけずに診させていただきます。

リスクがない方であれば1週間後に再来院していただいて腫れなどをチェックし、レントゲン撮影をして骨の状況を確認させていただくということを徹底して行っています。

一人ひとりに合わせたメンテナンス

歯が失われた理由には、咬合、歯周病、糖尿病などいろいろあります。たとえば歯周病が原因となった患者様であれば、従来と同じメンテナンスでは改善しないので、期間を短く設けてメンテナンスに来ていただくなどしています。患者様のインプラントを長期に渡って機能させることができるかどうかは、患者様次第なのです。「インプラントを埋入したから終わり」ではなく「インプラントを埋入したことが始まり」ということです。そして歯磨きをはじめ日常生活すべての管理方法を変えるべく、再出発という観点からメンテナンスさせていただくことを心がけています。何回か診させていただくとその患者様の癖、性格、習慣などがわかるので、患者様に合わせてケアの指導やアドバイスを変えてその方にきちんと理解していただきます。またインプラント治療の料金は決して安くないので、再発を極力抑えていただくことが大切です。

再発には噛み合わせや歯磨きの方法、喫煙などの要因がありますが、各患者様に一つひとつをクリアしていただくことが大切です。たとえば歯磨きであれば、初期治療の段階から写真を撮らせていただいて、来院の度に炎症がなくなったことの確認などをするようにしています。そうすることで患者様の多くが考え方を変えられます。糖尿病の方であれば病気をコントロールするように努力されます。こちらが熱意をもって接することによって患者様が考え方を変えられるということも、私の喜びの一つです。

定期検診のすすめ

当たり前のことですが、インプラントには神経がありません。そのため感染が起こっても自覚がありません。グラグラ動いたり、膿が出てはじめて異常に気がつくのですが、こうなってからでは手遅れです。そうならないためにも、治療終了後は必ず定期検診を受けましょう。

当クリニックでは、最初から期間を6ヵ月と定めるのではなく、この患者様はどれぐらいでお口の中の環境が悪くなるのか、ということを必ず毎回見させていただき、「こういう習慣があるから3ヵ月でのメンテナンスが必要」などと考えるようにしています。

定期検診にお越しにならない患者様の場合は、こちらからお電話を差し上げてメンテナンスを積極的にさせていただきます。こちらから働きかけて積極的にメンテナンスをさせていただくと、人と人とのつながりが深まります。「私の周りに歯の悪い人がいるから観てほしい」という方など、ご紹介していただくことも増えています。このように患者様との絆が生まれるという意味でも、メンテナンスの重要性を感じています。